取締役の責任 取締役の責任については、会社法に明確な規定があります。取締役は会社に対して善管注意義務と忠実義務を負い、これらに違反した場合には任務懈怠があったとされ、損害賠償の責任が生じます。責任の一部を免除するには株主総会や取締役会の特別決議が必要であり、その際には最低責任限度額が考慮されます。取締役の責任は第三者にも及び、悪意や重過失があった場合には損害賠償責任が生じますが、その具体的な要件や範囲は会社法によって規定されています。
取締役の選任と終任 取締役の権限は、取締役会の設置の有無によって異なります。非取締役会設置会社では、各取締役が業務執行権限を持ち、業務の決定は原則として取締役の過半数で行います。累積投票制度を利用すれば、少数派グループの推す候補者も取締役に選出される可能性があります。また、取締役の任期は通常2年で、最大で10年まで延長可能ですが、長期間の任期設定は慎重に検討する必要があります。解任に関しては、株主総会での特別決議が必要であり、適正な理由なしに解任された場合は損害賠償請求の対象となります。