取締役の選任と終任 取締役の権限は、取締役会の設置の有無によって異なります。非取締役会設置会社では、各取締役が業務執行権限を持ち、業務の決定は原則として取締役の過半数で行います。累積投票制度を利用すれば、少数派グループの推す候補者も取締役に選出される可能性があります。また、取締役の任期は通常2年で、最大で10年まで延長可能ですが、長期間の任期設定は慎重に検討する必要があります。解任に関しては、株主総会での特別決議が必要であり、適正な理由なしに解任された場合は損害賠償請求の対象となります。
株主総会の議決権 株主総会の招集手続きは、会社の規模が拡大するにつれて厳格さが求められます。しかし、その手続きが正当かつ公平に行われているかを確認するのは容易ではありません。そこで、裁判所から選任される検査役が登場します。検査役は株主総会の招集手続きが法令に適合しているかを調査・報告し、公平性を担保します。その申立ては少数株主の共益権として位置づけられています。