今回は越境の確認について解説していきます。越境問題は、近隣関係に大きな影響を与えるため、細心の注意を払って調査することが重要です。
越境の確認ポイント
物件が隣地を越境している場合、トラブルの原因となります。建物や配管などが越境していないかを確認します。
- 建物の越境
- 建物が隣地に越境しているかを確認します。隣家の屋根が境界線を越えている場合、トラブルの原因となります。境界線に沿って目視で確認し、建物が隣地に越境していないかをチェックします。建物付属の物も同様です。よくある越境物は排気ダクトやエアコン室外機です。
- 工作物の越境
- フェンスやブロック塀などの工作物が隣地を越境していないかを確認します。越境している場合、隣地所有者との話し合いが必要です。工作物が隣地を越えて設置されている場合、境界標を確認して、正しい位置を確認します。ただし境界線で共有している場合もあるので、その場合は越境とはされないこともあります。
- 配管の越境
- 水道管や下水管が隣地を越境しているかを確認します。これらの配管が越境していると、修繕や管理が難しくなることがあります。下水管や水道管の経路を確認し、隣地に越境していないかをチェックします。
越境問題の確認と処理方法
越境問題を確認するためには、現地での目視確認や境界標の確認が必要です。まずは境界を確定させましょう。そのうえで越境が確認されたら将来撤去の覚書を取得します。これにより、将来的なトラブルを回避することができます。
- 境界標の確認
- 境界標が設置されているかを確認し、境界線が正確に定められているかを確認します。境界標がない場合は、土地家屋調査士に依頼して境界線を確認します。
- 現地での目視確認
- 境界線に沿って目視で確認し、建物や工作物が隣地を越境していないかを確認します。境界標が設置されている場合は、これを基に正確な位置を確認します。その他、樹木の越境は時期によって変化しますので、怪しい場合は覚書を取っておくほうが無難です。
- 隣地所有者との協議
- 越境が疑われる場合、隣地所有者と話し合い、問題の解決に向けて協議します。協議が難航する場合は、法律の専門家に相談することを検討してください。
まとめ
越境問題を適切に処理することで、将来的なリスクを回避することができます。今回紹介した具体的なチェックポイントや調査方法を参考にして、物件選びに役立ててください。