親族間の不動産売買

不動産//////
  1. ホーム
  2. 不動産
  3. 親族間の不動産売買

親族間の不動産売買における留意点 〜低額譲渡と贈与税の注意点〜

不動産の親族間売買は、特有の問題や注意点が多く存在します。特に、売買価格が市場価格と異なる場合や税務上のリスクなどを考慮する必要があります。今回は、親族間での不動産売買において注意すべきポイントや法的な注意点を解説します。

親族間売買の留意点

親族間で不動産を売買する際には、一般的な売買とは異なる点がいくつかあります。主な留意点を以下に示します。

売買価格の設定

相続税評価額を基準に考える

親族間での不動産売買では、売買価格が市場価格に比べて低く設定されることが少なくありません。しかし、税務上「著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた場合」、その差額が贈与とみなされ、贈与税が課税されることがあります。一般的に、売買価格が時価の80%未満である場合は「著しく低い価額」とされることが多いようです。

時価とは何か?

税法では「時価」の明確な定義はありませんが、財産評価基本通達によれば、市街地においては路線価によって評価することが基本です。また、判例では、時価を「不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に、財産の現況、取引価額の決まり方等を勘案して、社会通念に従い、通常成立すると認められる価額」としています。

居住用財産の特例控除

孫娘の配偶者への適用

居住用財産の特例控除(3,000万円)は、売買の相手方が「政令で定める特別の関係がある者」には適用されません。これには配偶者や直系血族が含まれます。

政令で定める特別の関係がある者の例

  • 妻と子
  • 生計を一にしている親族
  • 家屋の譲渡がされた後に当該家屋に居住をする親族
  • 事実婚の相手と、その者の子

住宅ローンの利用

金融機関の対応

親族間での不動産売買では、住宅ローンの利用が困難な場合があります。これは、恣意的な融資やローン事故、不正売買などを防ぐためです。しかし、状況や物件によっては融資が可能な金融機関も存在します。金融機関としては、物件内容や売買契約書を厳しく審査するため、住宅ローンを利用する場合は個人売買ではなく、媒介業者を介在させる方が融資が良いでしょう。

まとめ

親族間での不動産売買は、売買価格の設定や税務上の問題、住宅ローンの利用など、いくつかの注意点を理解し、慎重に進める必要があります。以下にまとめます。

  1. 売買価格は、相続税評価額を基準に設定し、時価の80%以上を目安にする。
  2. 居住用財産の特例控除は、親族間売買で適用されない場合があるので注意する。
  3. 住宅ローンは、金融機関の対応により利用可能かどうかが決まる。

親族間売買では、第三者を介した適切な契約手続きと、税務上のリスク回避が重要です。必要に応じて専門家に相談しましょう。